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カテゴリー: Bike Media

バイク関係の独自記事です

KTM RC390で行こう④

RC390を始め、スモールKTMは日本車に比べて設計が挑戦的である。日本車の当たり前な感覚で接すると「はぁ?」ということがよくある。特にKTMにとって最初期の中型ロードスポーツということで、なんていうか尖っている。「あと5mm隙間があれば……」ということがよくある。その最たるものが純正マフラー。

バッテリーをタンク前に積んだりとか、ガソリンタンク容量が10㍑しかなかったりとか、とにかく「マスの集中化したる!」という圧を感じる。その最たるものが初期型のマフラーだと思う。

エンジンのうしろ、リアタイヤ・リアサスの間にサイレンサーと触媒を収めてしまっている。「重量物はとにかく中心部に!」というこだわりを感じる。さすがにこんな構造は今まで見たことない。ただ「初期型」と強調したように、このスペースでは十分な消音効果がなかったからか、2型からは普通のサイレンサーになってしまっている。なんだったんだ初期型のこだわりは……。

設計としては面白いんだけど、マフラー交換はとにかくめんどい……。そのままの状態では、絶対にマフラーが入るスペースがない。知恵の輪ですらない。じゃあどうやって入れるのか? 車体を沈めることでスイングアームの前部分にクリアランスが生まれるので、その隙に入れるのだ。

でも車体を沈めるためには自分がバイクに跨らないといけない。バイクにまたがったまま、バイクの下からマフラーを入れる……。

??????

いやいやいや。どう考えても無理。人体的に無理。

めんどいなーもう車検取らないでコース専用でいいかなーと思ったけど、敗北感がすごいのでどうしてもやりきりたい。

ようは擬似的にリアサスが沈んだ状態を作ればいい。つまりリアサスを取ってしまえばいいのだ。マフラー交換でそこまでするのか……、もう。

幸いというかRC390はリンク式じゃなくて直押のサスなので取り外しは簡単。でかいNSR50だ。でもリアフェンダー周りの作りがやたら細かくてかなり工程が多い。こういうのはシンプルな昔の作りのほうがよいな。

目論見通りマフラーは入った。が、まためんどいことが立ちはだかった。

(続く)

KTM RC390で行こう③

速さってなんだ。つい最近までリッターSSはうちに必ずあった。最後の車種はGSX-R1000で、乾燥重量150kg代に178psというとんでもないバイクだった。一瞬でとんでもない速度が出る。でも、なんていうか、リッターSSを何台か乗り継いだ感想としては「人が制御できる領域を越えている」だった。パワーウェイトレシオ1未満になるSSも出る時代である。それがはたして一般人に扱えるか、いや扱えなくてもいいのだが、「楽しい」と思える領域でライディングできるのか。それはハタハタ疑問だった。

正直僕は怖かった、んだと思う。リッターSSは路上の弾丸なんだ。ちょっとアクセルをひねれば、すべての風景は線になる。視線の先は点になる。道路の王様じゃん、とすら思った。でも人が制御できるには、その力は強大だった。よく創作の表現で、「人には過ぎたるもの」という言葉が出てくるけど、まんまそれ。よくみんな買うなぁ、乗っているなぁと思ったもんだ。

2023年にセロー225をレストアした。人生で4代目のセローである。なぜか置き場所や金欠の問題で手放して、また欲しくなる。今回はヤフオクで5万円のボロで、ちまちま直して実働にした。タンクの錆取り、純正風塗装、CDIの交換やプラグコードを刷新してETCも取り付けて……という具合。

わずか18psはとことこ走るには心地よく、これは楽しいなと思えた。途中までは。「ロードタイヤ履かせてコース行くのも面白いかもね」。行った。遅かった。コース状のパイロンだった。あんまり楽しくなかった。

移動の都合で高速を乗ることもある。遅い。なんかめっちゃ煽られる。横浜横須賀道路最遅の乗り物だった。

もっとパワーを。パワーが欲しい。そこでやってきたのがRC390である。44ps。セローでは不可能だった高速100キロ巡航もらくらくだ。追い越し車線でも余裕をもって追い抜きできる。車でごちゃついているところもスイスイ抜けられる……と、ちょっと満足していたのだが、最近はいわゆるならずもの車が多い。

意味もなく煽ってくるし、ウインドウォッシャー攻撃をしかけくる。

44psは自己満足で十分なレベルだが、路上のならずものとかかわらないためには、モアパワー。もっとパワーを。パワーが欲しい。一瞬でミラーの点にするようなパワー。何者にも自己の領域を侵害されないだけのパワーが。道路の王様にならなければ、路上のすべてを制御することはできないのだ。

あっ……。

KTM RC390で行こう2️⃣

いきなりマフラーのことはすっ飛ばしてしまうが、いつからかバイクは箱派である。箱がないと不便でしょうがない。サーキットを走るバイク以外は全部箱をつけたい。ちょっとした買い物、出先でのヘルメットやオーバーパンツの保管、コンビニに寄るのにも、箱がなければめんどくさくて乗る気がしなくなる。

というわけでRC390にも箱を付けたいなと思った。だがデュークと違い、RC390にはそもそも箱をつけるためのリアキャリアというものが存在しない(!)。いや、正確には現地インドにはあるのだけど、「それ、シングルの振動に耐えられないでしょ?」というトンデモ構造だったので、輸入も考えたけどやめた。

まぁそもそもRC390はライトウェイトスポーツ、moto3レプリカなので、いってしまえばロードスターにゴルフバッグ積みたいみたいな話(入るのかな?)。RC390のようなmoto3レプリカで生粋のスポーツバイクに箱をつけるなということだろう。でもうちに来てしまった以上はしょうがない。

そこでキャリアを諦めて、リアシートに直接載せることにした。最初は板の上に箱を乗せて、タイダウンでくっつけようと思ったが世の中便利なものがある。

ワールドウォークさんのユニバーサルキャリア。箱のベースを接続する金属製のパーツとタイダウンのセット。「そうそう、こういうのでいいんだよ」というアイテムでした。

いきなり解決。これで快速コミューターとしての利便性が上がった。現在は34リットルだが、できれば50リットル近い箱をつけたい。強度的にどうかわからないので踏み切れない部分はある。とりあえず34リットルでは問題ないので、徐々にアップデートしていきたい。

KTM RC390で行こう1️⃣

ひょんなことから、仕事のお知り合いの方が乗っていたKTM RC390を譲っていただくことになった。2014年式の初期型である。2014年といえば、ホンダはCBR250RR(MC51)を発表したり、ヤマハがYZF-R25を発表したり、にわかに中型スポーツの復権の兆しが見えた時代。そのきっかけを作ったのはカワサキninja250Rだが、KTMもスモールデュークやRC390でいち早く中型市場へスポーツバイクを投入していた。

KTMはオーストリアのバイクメーカーだが、俗にいうこのスモールKTMシリーズはインド製。インドの二輪大手バジャジ・オート(Bajaj Auto)製である。「インド製ってどうなんだ?」とは正直思った。

ただ、スペック的には44馬力で半乾燥重量は147kg。このスペックはかつての80年代90年代のレプリカ250に近い。「ああ、これは好みにあうかなぁ」と漠然と思っていたのが、自分のなかで車両を譲っていただいた理由ではあったと思う。

前オーナーは社会人で初免許を取られた方で、いきなりバイクにハマり、社会人パワーが存分に投入されていた。前後サスはWPのプロダクションレース用、バックステップ、大径ディスク、マフラー、大型スクリーン、コンフォートシート、フェンダーレスキットなどなど……。チューンという意味とは違うと思うけど、およそ変えられるパーツはほとんど変えられていた。

ただ問題だったのは、この年代のRC390のマフラーはすべて車検非対応。この車両についていたのもKTMのパワーパーツ(純正のチューニングパーツ)もアクラポビッチだったが、車検は非対応だった。これがのちのち大変作業を足を引っ張ることになるとは……。

車でもなんでもそうだが、外車というのは国産車の構造からセオリーが違う事が多い。RC390もご多分に漏れず、「何この構造……?」と思う事が多かった。バッテリーがタンク前にあったり、シートカウルという概念がなかったり。なかでも困ったのがマフラーの取り回しだった。

マフラーの取り回しは、エンジンの左側を通ってエンジン後部とリアホイールの間に触媒とサイレンサーがある。リアステップの下あたりに排気口があるという妙竹林な構造だ。

普通にフランジを外してマフラーは抜けない。いや、社外のアクラは触媒がないのでスルッと抜けるのだが、純正マフラーがとにかく入るクリアランスがない。まるで知恵の輪のように、「あーでもないこーでもない」とやってみたのだが、どうにも入る気配がない。「これ、そのままじゃ入らないんじゃ……」と気づくまでには発想の転換が必要であり、相当な時間がかかってしまった。

(続く)

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